ろぐりずむ

主には宝塚の感想。他のミュージカルも観ます。

【雪組】『私立探偵ケイレブ・ハント』(2016) 感想 〜芝居抜きには語れない、でもプロローグは必見

雪組公演『私立探偵ケイレブ・ハント/Greatest HITS!!』観劇しました。今回はお芝居の感想です。

★10月31日 15時 2階12列・11月5日 11時 2階4列 宝塚大劇場

いい「ちぎみゆ」だった。ミステリーかと思いきや、コンビファンには最高の作品!

■「芝居」抜きには語れない

今回の作品の演出は、正塚先生。私は正塚先生の作品を見るのが初めてだったのだが、お芝居にかなり重点が置かれている、と感じた。

個人的見解だが、宝塚のお芝居はミュージカルなので、「芝居=歌>ダンス」と感じる。しかし、この作品は「芝居>>>>>歌>>ダンス」だった。芝居の上手さがなくては、成立しない。だからこそ、お芝居が素晴らしいトップコンビにぴったり。

■リアルなお芝居、ゆうみちゃんに注目

というわけで、芝居が見所の作品なのだが、「リアルなお芝居」を堪能することができた。ケイレブとジムとカズノの関係、ケイレブとイヴォンヌの関係、本当に現代にいるかのようだった。

そして、やっぱりゆうみちゃん(咲妃みゆさん)は本当に素晴らしい。役柄が変わるたび、憑依するかのよう。特に声。声でその人格を表現している点が素晴らしい。

イヴォンヌはフリーのスタイリストで、仕事をバリバリこなしていくカッコいい女性である。でも、それと同時にケイレブを心配する優しさ、ケイレブに対するピュアな好きという感情、それらを表現されていて本当に素晴らしかった。

■プロローグは外せない

と、ここまで芝居に関して書いてきたが、大好きなのはプロローグ!!!もう、本当に、目が、足りない。

男役さんのソフト帽はかっこいいし、娘役さんの強気なダンスに惹かれるし、大人なデュエットダンスは最高。ちなみに、公式のYoutubeにも初日のロングバージョンがあるので、ぜひぜひ見て欲しい。

雪組公演『私立探偵ケイレブ・ハント』『Greatest HITS!』初日舞台映像(ロング) - YouTube
〜開始10秒のところ。

誰と誰が組んでいるか把握したかったのだけど、帽子で顔が見えなくてなかなか把握できなかったのが残念。

■あとがき

というわけで、お芝居を堪能できる作品。これから東京に行って、もっと深まっていくのだろうな。果たして誰が犯人なのか、なぜ事件が起こったのかは劇場で!

【星組】『ロマンス!!』(2016) 感想 〜古き良き宝塚、そしてトップコンビよありがとう

続いて星組『ロマンス!!』の感想です。ざっくり言うと、「古き良き宝塚」のような作品でした。私はあまりこういったテイストの作品を観劇したことがなかったので、新鮮でした。


今回は、ほぼ娘役さんの話。

■音波みのりさんのダン

はるこさん(音波みのりさん)のダンスが、本当に美しかった。男役さんと組んでいるときは、男役さんをカッコよく見せる。そして一人で踊っているときは、しなやかで美しい。

何と言っても、ダンスの中でコロコロ変わる表情。特に礼真琴さんと組んでいるときが、印象的だった。にこやかな笑顔だったり、きりっとした表情だったり。今回で大好きになった。

■風ちゃんのアクセサリー

風ちゃんの、ピンクのドレスの時の、ヘッドアクセが本当に素晴らしい。私はB席のため、舞台から遠いのだが、そこからも輝いていた。

娘役さんはこのようなアクセサリーを手作りすることは有名だけれど、これは芸術品だと感じる。宝塚の娘役力、ぜひアクセサリーにも注目して見ていただきたい。

■あとがき〜トップコンビに捧ぐ

ショーが終わった時、これでトップコンビを見ることはもうできないんだ、と寂しくなった。このお二人の作品を4作見てきたが、どれも完成度が高くて、大好きなトップコンビである。

特に大好きなのは、『Love&Dream』。ポスターそのものの世界観で、お二人の「エンターテイナー」っぷりか存分に発揮された舞台だった。そして、プリンセスと、白馬の王子様。あの作品は私に夢を見せてくれた。

宝塚の中で、一つの時代が終わろうとしている。お二人はまさに、「エンターテイナー」だった。夢の世界を見せてくれて、本当にありがとう。

【星組】『桜華に舞え』(2016) 感想 〜アツいお芝居に、当て書きで魅力倍増!

いよいよ千秋楽も間近となってきましたが、星組公演を観劇してきました!演出が斎藤先生、そしてワクワクするポスター!まずは、『桜華に舞え』の感想です。

★10月1日 11時 2階13列 宝塚大劇場

■史実なのに当て書き!?

今回の作品は、史実に沿った物語である。にも関わらず、トップコンビはお二人とも当たり役だった。

桐野利秋とみっちゃん

桐野利秋は、「日本を良い国にする」「弱き人を助ける」など、まさに心優しいスーパーマンのような人だ。その姿が、まさにみっちゃん(北翔海莉さん)のイメージそのものだった。

みっちゃんのインタビューや、舞台上の言動から感じられるその誠実さ。それが役にも表れており、桐野利秋のセリフが、役と重なって、「当たり役」であった。

〜大谷吹優と風ちゃん

私の風ちゃんに対するイメージが「潔い武士」だったので、冒頭の薙刀を振り回す風ちゃん(妃海風さん)を見て、イメージそのものだと感じた。

その後、桐野利秋を尊敬し、見つめる目。これってまんまみっちゃんを見る風ちゃんじゃない!?あとこのセリフ。「尊敬というか…そういうものを超えた、何というか分からない思いなのです」(意訳)って、ピュアでかわいい!!ありがとうサイトー先生!!

■さやかさんの西郷隆盛

この方は本当に「役者」である。私は『ガイズ&ドールズ』でさやかさん(美城れんさん)の素晴らしさに気付いたのだが、この役が一番好き。

見た目、声、そしてお芝居。本当に西郷隆盛そのもので、桐野利秋が「命を懸けても守りたい人物」そのものだった。弱き人を助け、心優しく、そして懐が大きい。

■宝塚で「歴史」を知る

この作品で一番感じたことは、歴史には様々な人の思いが重なっていることである。教科書には事実だけが書いてあるが、それだけでは分からないことが多い。

例えば、征韓論には賛成した人、反対した人。どちらにもその言い分があり、結局は西郷隆盛の考えは認められなかった。しかしどちらの意見も「日本を良くするための行動」であったのは間違いない。大元は一緒でも、意見が違うことで対立していく。そんな人間模様を、この作品は教えてくれた。

歴史は「いい」「悪い」だけでは判断できない。たくさんの人の悩みがあって、結果そうなったのであるからこそ、表面だけの事実しか知らない、というのはもったいないことだと感じる。

■あとがき

星組の皆様の熱演が素晴らしく、特に最後の場面ではぽろっと涙が落ちそうになった。

最後に、なぜか気になったセリフ。みっちゃんの「生まれる時代を間違えたかな」というものである。これがみっちゃんと重なった。紆余曲折あってのトップ就任だったかと思うが、私は今の時期に、みっちゃんがトップになって、その舞台を拝見できて、本当に幸せである。

【東宝】『エリザベート』(2016) 感想〜花總まりさんのシシィは、まるで皇后そのものだった

東宝版『エリザベート』、観劇してきました!待ちに待ったエリザベート。前回は帝国劇場だけだったので、大阪に来るのを楽しみに待っていました。その感想です。

★9月25日 13時半 3階3列 梅田芸術劇場メインホール

■宝塚版との違い

現在、東京宝塚劇場でも上演されているこの作品。観劇し終わって感じるのは、宝塚は「夢」で、東宝版は「現実」を表現しているということだ。

今回、東宝版を観て、性病についてやマデレーネの衣装、ヒトラーに扮したルキーニ、最後死を迎えるルキーニなど、かなり生々しく表現されているように感じた。

その点と、史実に沿っている点も注目したい。シシィの父・マックスはかなりの女好きだったこと、そしてルドルフは剣よりも勉強が得意な子供だったそうだ*1

■舞台装置について

真ん中のモニュメントは、「死への入り口」であり、「自由への入り口」だった。

シシィはあのモニュメントを登り、ずり落ちていく。ルドルフは亡くなった後、あの棺に入る。そしてその棺にシシィはすがり付き、泣く。最後に、シシィとトートがそのモニュメントの前で立って終わる。

1つの装置を何度も使い、たくさんの魅せ方を表現してくれる舞台装置。観ていてとても楽しかった。

■フランツについて

田代万里生さんのフランツ、素晴らしかった。皇帝の品があり、かつシシィを一途に愛しているという俗っぽさもあって、感情移入できるフランツだった。

どの時代を観ても、いい声。でも、歌でなくお芝居に私は惹かれた。特に老年期。老年期のフランツは髭や帽子があって表情が見えにくいのだが、それを吹き飛ばすような表情作りだった。

■シシィについて

花總まりさんのシシィ。私はこの方のシシィが見たくて、すごく楽しみにしていた。説得力のあるシシィだった。本当にシシィが生きているかのようだった。

皇后エリザベートはどのような人だったのか、私は本や舞台でしか知ることができない。でも、シシィの一生はこの舞台にあるのだと感じた。

おてんばな少女、甘酸っぱい恋をしている女性、母、そして皇后。どれも自然で、生きているかのようだった。そして、ドレスの着こなし。三色旗のドレス、鏡の間のドレス。「美しい」この言葉しか出ない。

精神病院の場面について

シシィを取り巻く場面の中で、私が好きなのは精神病院の場面である。孤独を打ち明けられないシシィが、精神病院の患者に打ち明ける。

代われるのなら、代わってもいいのよ。
あなたに耐えられるの、この孤独が。

このように歌うシシィは、高貴で、自分の弱みを晒しているのに、強い。「孤独に耐えうる強さ」を持っている花總さんのシシィ、本当に観ることができて良かった。

■あとがき

余談だが、私は前回花總さんを見たのが『モーツァルト!』のナンネール役だった。そのイメージだったので、今回の歌唱力の上げ幅にはびっくり。何歳になっても、伸び続ける。そんな役者さんたちが集まるミュージカルを、これからも観続けたい。

*1:『エリーザベト 美しき皇妃の伝説』より

【花組】『Melodia -熱く美しき旋律-』(2016・全国ツアー) 〜娘役さんの衣装が素敵!!

花組全国ツアー公演、『Melodia -熱く美しき旋律-』の感想です!このショーは、昨年秋に大劇場公演で行われたものです。

Melodia

前回の記事はこちら↓
【花組】『Melodia 熱く美しき旋律』(2015)感想〜男役も娘役も大活躍!特に娘役。 - ろぐりずむ

■Down Town Jazz

あのイケメン誰だ、と思ったらキキさん(芹香斗亜さん)だった。それにちなつさん(鳳月杏さん)、ゆきちゃん(仙名彩世さん)。この場面はダンス場面なのだけど、みなさんキレッキレで迫力半端ない。

■娘役さんの衣装が素敵!

このショーは衣装面でも見ていて楽しい。

〜白のシンプルドレス

今回、場面が変更になったところも多かった。その中で、大好きだったのがフィナーレ前の場面。娘役さんが白いシンプルなドレス。娘役さんのシンプルなドレスが大好きなので、ここは見ていて本当に楽しかった!

〜All of Me

この場面、本当に大好き。かのちゃん(花乃まりあさん)は大劇場と鬘が違って、私は今回の方がすごく好み。お衣装は赤茶の秋っぽいドレス。赤茶だから大人っぽくて、それがまた娘役さんの魅力を引き出していた。

〜フィナーレ

私はこのフィナーレの黄色のお衣装が一番好き。頭の大きなお花、そして特筆すべきはスカートの丈!少し足元が見えるようなお衣装で、すっごく可愛い。

■気になった方々

夏葉ことりさんと、一之瀬航季さん。どちらもかなり下級生の方々なのだけど、すごく目を惹かれた。次回の公演も楽しみ!

夏葉ことりさんはお芝居でソロがあって、そのきれいな声が素晴らしかった。これからショーでソロ来ないかな。花組には若草萌香さんという歌うま娘役さんもいらっしゃるので、二人でデュエットして欲しいな。

そして一之瀬航季さん。誰に似ているかというと、雪組の朝風れいさん!私の中で朝風れいさんは「男性に一番近い男役さん」なので、それを引き継ぐ方だな、と感じた。下級生らしからぬ釣り方でびっくりした。

■あとがき

前と違う感想書こうと思ったら、難しかった。前の感想は、今回も同じで大好き。このショーはプロローグからの盛り上がりが大好きで大好きで、秋に3回通ったことを思い出した。

あの頃から、私は社会人になり、あの頃いたタカラジェンヌさんは退団され、色々と変わったな。何だか退団されたタカラジェンヌさんのことを思うと寂しくなってしまったので、タカラジェンヌである今の時期に精一杯応援しようと改めて感じた。

【花組】『仮面のロマネスク』(2016) 感想 〜花組娘役の華と品が素晴らしい!

花組全国ツアー公演、『仮面のロマネスク』『Melodia -熱く美しき旋律-』観劇しました!今回は『仮面のロマネスク』の感想です。

★9月4日 12時 梅田芸術劇場メインホール3階2列


観終わった感想として、まさに「危険な関係」で、「仮面」の「ロマネスク(=情熱)」。柴田先生の作品タイトルは無駄のない、かつ本質を見抜いた名前である。

そんな中、私がこの人が素晴らしい!と思ったのは、トップ娘役・花乃まりあさんと、仙名彩世さんだった。

■メルトゥイユ夫人の「華」

退団を発表された花乃まりあさん。その「華」、そして「品」が存分に発揮された作品だった。

まず「華」。メルトゥイユ夫人は、裕福だ。それを示すように、作中では何着ものドレスが出てくる。その着こなしが素晴らしかった。特に紫のドレスが綺麗だった。

ドレスの着こなしってすごく難しくて、太りすぎても痩せすぎてもいけない。その中で品のある女性をドレス含めて着こなしているのが素晴らしい。

そして「品」。最初のセリフから度肝を抜かれた。トップ娘役ってどうしてもトップスターよりも学年が下だから、娘役さんがトップスターと対等な関係になる、というのが不思議に感じてしまう。そこを、かのちゃんの色気ある声と、芝居で魅せてくれた。

特に素晴らしかったのは最後の場面。ヴァルモンとメルトゥイユ夫人がお互い「仮面」を付けている、ということを話し合う場面。いくら強がっていても、仮面を外すともろい。そんな二面性が素晴らしかった。

■トゥールベル夫人の「品」

仙名さん(=ゆきちゃん)、素晴らしかった!ゆきちゃんは個人的に「ちゃきちゃきしてる女役さん」というイメージがあったので、今回の役はすごく衝撃的だった。

トゥールベル夫人は、法院長の奥様であることからある程度の地位を持っていて、成功している。でも、ヴァルモンと出会って、自分で隠し通していた本心を出してしまう。そのジレンマを、品があって、守ってあげたくなるような可愛らしさで演じていたのが印象的だった。

■あとがき

観終わった後、何だか『新源氏物語』と似ているな、と感じた。主人公はプレイボーイで、一人の女性の面影を追って多くの女性と関係を作っていく点だ。

あ、最後に。夏葉ことりさんの歌がすごく歌お上手だった。これからも注目していきたい。

ダイエットには、「自律」が大事〜筋トレ、そして食事管理

今月から「ダイエット」に本格的に取り組んでいます。その中で学んだことをここにまとめたいと思います。

Bloody diets...

■ダイエットのきっかけ

春から環境が変わり、ストレスでお菓子を食べることが増えた。にも関わらず、運動しなくなったため、体重が増えた。以前よりも5kgくらい増えたとき、「これはダイエットしなくては」と決意し、今に至る。

■参考にしたもの

  • 石本哲郎さんのツイッター(@ishimoto14)
  • 『やさしくわかる栄養の本』

やさしくわかる 栄養の本 健康な食事の正しい知識

やさしくわかる 栄養の本 健康な食事の正しい知識

ダイエットは春から少しずつ始めていた。しかし、今月に石本さんのツイッターを見たことが本格的にダイエットを始めるきっかけとなった。

ツイートを見れば見るほど、「栄養」についての自分の知識不足を知ることになった。そこで読み始めたのが上記の本である。イラスト付きで、分かりやすく書かれているのでオススメ。

■学んだこと

①筋トレの重要性

以前まで、ダイエットするためには「運動」さえすれば良いと思っていた。そこで始めたのがウォーキング。ウォーキングも運動で、もちろん代謝を上げるためには非常に効果的な有酸素運動である。しかし、体脂肪が多い私にはまず体脂肪を落とすため、筋トレが必要だった。

それを知って始めた筋トレ。現在、週2回ほど、1時間弱行っている。内容は、ブワイドスクワット、腹筋、ヒップリフト、内腿を鍛えるトレーニング。

また、ここで大事なのは「筋トレ1時間半〜2時間前に糖質を摂り、筋トレ後にたんぱく質を摂る」というもの。私にとって糖質は敵だったので、この考え方はとても衝撃だった。そして、運動だけでは痩せることができない、ということも学んだ。

②食べることの重要性

ダイエット初期は、食べることに対して罪悪感を抱いていた。しかし、ストレスが溜まりやけ食いをしてしまい、結局また罪悪感が生まれる。そのような負のループの中にいたのだ。

しかし、ツイッターで栄養素の大事さを知った。お恥ずかしながら、三大栄養素の内容も知らなかったのだ。そこで勉強していくうち、食べることの重要性を学んでいくことになった。

栄養素は、エネルギーになり、筋肉になる。適切な量を食べれば、太ることはない。ただ食べ過ぎると、その分が脂肪になり、溜まっていくのだ。このことから、ダイエットは食事管理であり、自分を管理することだと学んだ。

■あとがき

現在、目標体重があるので、まずそこを目指す。そして体脂肪も落として、「引き締まった身体」が最終目標である。

今月は、ダイエットの考え方を学び、とても有意義な月だった。ゴールはまだ遠いが、せっせと食事管理と筋トレに励みたい。