★8月20日 11時 TOHOシネマズ梅田 J列
私は今回、初めてのベルばらだった。漫画は総集編で全て読んだことがあるので、一通りの話は知っている。でも、公演を見て思ったのはもう少し予習していけばよかったな。
というのも、今回は本来1本物である作品を半分ちょっとの時間でまとめている。そのため、けっこう飛び飛びでまとめられていた。そのため、オスカルの細かい感情とかが分からなくて、後から意味が分かることが多かった。
そういう意味では、海外公演になぜこの作品を持っていくのかな、と思った。でも、宝塚と言えば「豪華絢爛な衣装」だと思うので、内容を吟味しないのであれば、ベルばらしかないだろうと思う。
1.王妃の品格
花乃まりあさんは、本当に凛とした役が当たり役だと思う。マリー・アントワネットは非常に様々な面を持つ女性だ。「王妃」「妻」「母」「女性」、そして「死刑囚」。
やはり組長さん(ルイ16世)との夫婦は、学年差もあるのでしっくりこなかったけど、特に「王妃」「死刑囚」はオーラがすごかった。
「王妃」については、歌があるのだが、本当に凛々しかった。目線も、真っ直ぐ何かを見るような感じ。「死刑囚」はびっくりした。あまりの変わり具合に。見た目も、そして声の出し方も。生命力がないけれど、王妃としての信念が感じられるようなアントワネットだった。
個人的には、時期を空けて、もう一回やってほしい。今はまだトップ娘役成り立てだから、もう少し後に様々な役を演じてから、もう一度観たい。でも、ベルばらは一旦終わりらしいから無理かな?
2.舞台を支える94期
新人公演を卒業し、いよいよ中継と呼ばれるようになった学年。今回、脇で舞台を支える姿に感動した。やはり「職人の期」だと思う。
ゆきちゃん(仙名彩世)、りりかちゃん(華雅りりか)、しいちゃん(和海しょう)、びっく(羽立光来)。声が好きです。
特にびっくさんの公安委員は出番が少しだったけど、すごく印象的だった。暴力的なのだが、時代の流れでそうせざるを得ない。王妃に対する恨み、子供がおそらく栄養失調で死んでしまった悲しみ、様々な感情が感じられた。
これから94期の皆様は、本公演のみの出演になるが、学年が上がっていき、どんなお芝居を見せてくれるのか、非常に楽しみな学年。
最後に。
あまり主要な役に触れていないが、みりおさん(明日海りお)のフェルゼン、柚香さんのオスカルは本当に本当に美しかった。同じ日本人なんて信じられない。本当に美しすぎる。
あとあと、民衆で組長副組長がいらっしゃった!本公演ではまずない。貴重すぎる。画面に映った民衆(組長)を見てびっくりしまった。これぞ別箱。
ベルばらは一旦台湾公演で終わりだそう。終わる前に一度観れて、また宝塚の舞台の幅の広さを感じた。