ろぐりずむ

主には宝塚の感想。他のミュージカルも観ます。

再演の難しさを考える〜「古い」と思われることは怖い

    先日、NHKで放送された「漫勉*1」。その初回放送に東村アキコさんが出演されていて、その中で気になる言葉があった。
「古くなるのが一番嫌。下手でもいいから、新鮮味がある方がいい。」
    なぜ古いことが嫌なのか、そのときはよく分からなかった。おそらくその理由は、まだ私が若くて、年相応の価値観を持っているからだと思う。そして、その古くなることへの怖さを教えてくれたのが、やはり観劇だった。

    もはや私にとって宝塚は切り離せないものなので、宝塚の話になる。宝塚では、公演数が多いため、再演が多い。そして、先日、ある作品の再演を見たときに、私自身「古い」と感じた。古いと感じてしまうと、何だが観劇意欲が落ちてしまうのだ。ここに「古くなることへの怖さ」があるのだな、と感じた。

    そして、何が古いのかを考えてみると、やはり話し方が大きいと思っている。言葉は時代によって違うのでそれはそのままとして、その間であったり、言い方であったり、そういった細かいところに「時代」が感じられるのではないかな、と思った。

   同じ作品を再びすることは、その作品が求められ、そして愛された作品であることを表していると思う。けれど、やはり時間が経ち、人の考えは変わる中で、それに対応した作品を作り上げることの難しさを知った。