ろぐりずむ

主には宝塚の感想。他のミュージカルも観ます。

【宙組】『Shakespeare』(2016) 感想 その1 〜ロミジュリにときめく

2016年、今年の宝塚始めは宙組公演です!お正月公演、お芝居は新しい構成、そしてショーは朝夏まなとさん体制初めてのショー!今回の記事はお芝居についてです。


★1月12日 13時 2階14列 宝塚大劇場

ポスターにも書かれているように、「世界は劇場、人はみな役者」。この言葉を中心に、シェイクスピアの生涯、そして舞台の魅力を再確認できた作品だった。

 ◾︎「舞台」を舞台にする
〜劇中劇
今回は、シェイクスピア作品である『ロミオとジュリエット』『ジュリアス・シーザー』などが劇中劇として描かれていた。劇中劇と、それ以外を目立たせるために、劇中劇での台詞は少し一本調子で演じられていた。

1つの作品を見ていながら他の作品を見ることができるようで、とても楽しかった。特にロミオとジュリエットは、ロミオを沙央くらまさん、ジュリエットを純矢ちとせさんが演じていたのだけど、知っている作品だからこそ、なんかパロディ風に見えて面白かった…!

〜『ロミオとジュリエット』バルコニー
また、最初の場面も構成が面白かった。 『ロミオとジュリエット』の基となった、シェイクスピアとアンの出会いを描いているのだけど、戯曲の世界と、現実が上手い具合に混ざっていて、不思議な感覚に陥った。

そして、『ロミオとジュリエット』のバルコニーの場面、最高だ。
私はこの作品が大好きなので、一瞬で世界に引き込まれた。もうこのトップコンビで『ロミオとジュリエット』はしないと思うけど、こういうキュンキュンするハッピーな作品はお二人にぴったりだと思う。『TOP HAT』然り。

◾︎舞台上の三角関係
舞台上の三角関係とは、劇作家・役者、そしてパトロンである。この3つが1つでも欠けては成り立たない。

そして、これは現代にも言えることだからこそ、すごく印象的だった。宝塚にも、演出家の先生、タカラジェンヌの方々、そして阪急電鉄やスポンサーの会社があってこそ成り立つ。そう考えると、いつ壊れてもおかしくない団体であり、改めて100年続いた宝塚って本当にすごい団体なのだな、と再確認。

そして、シェイクスピアパトロンに振り回され、書くことを強いられている場面。自分の書きたいことが書けず、「才能」である言葉紡ぎを政治の道具にされている場面。演出家の先生も、書きたいことはあっても、内部事情でできないことはたくさんあるのだろう。なぜか内部事情を心配してしまった。

あとがき
お芝居の感想は、次回にも続きます。次回はキャスト編、私が気になった方について書いていこうと思います!