ろぐりずむ

主には宝塚の感想。他のミュージカルも観ます。

【雪組】『るろうに剣心』(2016) 感想〜「最強」御庭番衆、そしてフィナーレ

大人気公演、雪組るろうに剣心』観劇してきました!その感想です。

★2月7日 15時 1階14列、2月19日 13時 2階9列 宝塚大劇場

「最強」御庭番衆。
今公演の中で、1番好きなセリフは四乃森蒼紫(月城かなとさん)の「散れ!」である。他の方の感想を見ていても、御庭番衆が作品の話題をさらった様に感じる。

手下4人と蒼紫の関係性。原作を知っているからこそ、そして5人の学年を知っているからこそ、先程のセリフがかなり興味深く聞こえた。

原作を読むと、なぜ「力」に拘っているのか、なぜ蒼紫を慕っているのかが分かる。
4人には「力」があったけれど、それを使いきれないまま時代は変わった。その「力」を活かしてくれる蒼紫を慕ったのであり、原作では蒼紫のために身体を張った描写がされている。

原作を知ると、5人で歌う歌の歌詞は素晴らしい歌詞である。ぱっと見だと、アイドルグループだけれど、そういう面でも興味を引くし、原作を読むと違う見方ができて面白い。

「最強」おじさまトリオ
私は夏美ようさんをいつか舞台で見たいと思っていて、それが叶ったのである…!

特に冒頭の場面、夏美ようさん・美城れんさん・蓮城まことさんの3人でお芝居するところは感無量だった。見たかった夏美さん、宝塚で最も芝居が上手い美城さん、そして今公演で退団する蓮城さん。冒頭で「来て良かった…」と思わせる場面だった。

「最強」フィナーレ!
今公演で、私が1番印象的だったのは芝居の内容ではなく、実はフィナーレだった。

娘役さんとちぎさん(早霧せいなさん)のダンスは、娘役さんが簪を取る様子が非常に艶やかだった。やっぱりその中でも沙月愛奈さんと笙乃茅桜さんのダンスは目を引くダイナミックなダンスだった。次の大劇場公演はショー作品だし、またお二人のダンスが見れるのが楽しみ!

そして望海さんセンターの男役ダンス…!センターで男役さんを引っ張るダンス、非常にかっこ良かった。
そして残しておきたいのが、望海さんはフィナーレのときに、真っ赤な口紅を塗っている。口紅でこんなに印象変わるんだ、と感じた。

そしてデュエットダンス。私は宝塚を観始めてまだ2年弱だが、今回のデュエットダンスが1番好きである。

まず音楽。私は『哀しみのコルドバ』のような、「ギター×哀しい音楽」が大好きだ。その中で、今回のデュエットダンスはまさにそれで、もう最高だった。

また、振り付けも印象的だった。今のトップコンビはフレッシュ感溢れるコンビだけど、デュエットダンスでは大人の魅力を発揮させるダンスだった。特に、咲妃みゆさんの早霧せいなさんにキスを迫るところなど、新しいトップコンビの一面を見れたので満足。

あとがき
この公演は1人で何役もされているのも興味深い。そのため、宝塚ファンも楽しめるようは公演だった。もう一度観に行きたいけど、チケットがない…。

改めて宝塚の演目の幅広さに感動したし、話題性を持った演目をすることでファンが増えるのだろう。そういった意味で、宝塚を知ってもらうためには打ってつけの公演だった。