【宙組】『エリザベート』(2016) 感想 〜シシィとルドルフの熱演に感動
やっと、念願の宙組『エリザベート』観劇してきました。私が宝塚にはまった第二のきっかけがこの作品で、映像を何回も見ていました。そんな大好きな作品、生で見ることができ大感激です!
■コーラスが「熱い」!
今までの公演を見て、宙組、と言えばコーラスだと感じてきた。それがこの作品では本当に素晴らしかった。というのも、エリザベートでは影コーラスに上級生のお名前が入っているではないか!?!?*1
そのため本当に素晴らしかった。やっぱり特徴的なのはプロローグ。鳥肌が立った。憧れの作品過ぎて、言葉が出ないほど感動した。
■シシィの一生
私は映像を見ていたものの、実際生で見るとシシィの出番が多かった。私の感覚で言うと、シシィ>トート>フランツ、のように感じた。
そしてそのシシィを演じたのが実咲凜音さん。シシィは主に幼少期、中間、そして老年期と分けられるが、全部素晴らしい。(贔屓目で言葉が出てきません)
幼少期のシシィは愛らしい。自由が好きで、自然が好きで、誰にも縛られたくないというシシィの根底にあるものがここで形成されたのだということが分かる。
また、私は、直近のエリザベートを見て、まりんさん(悠真倫さん)のマックスが大好きになった。憎めない父親で、「シシィ」の呼び方が味があるのだ。
そして、中間。ここは何と言ってもみりおんのドレス姿が美しい。鏡の間のドレスはもちろん、私が好きなのは「エーヤン、ハンガリー」の三色旗のドレスである。
そして、老年期。ここで私が素晴らしいと思ったのが、ルドルフの棺に寄り添う場面である。詳しくシシィとルドルフは似た者同士、自由に生きたいと願う人間だったけれど、結局シシィはルドルフを見捨てる結果になってしまった。
あんなに愛していた息子が亡くなった、しかも一因は自分にある、その悲しみ、悔しさという強い感情があの一場面に凝縮されていたと感じる。
■ルドルフの熱い演技
そして、私が一番感動したのがルドルフ役の澄輝さやとさん。今回、ルドルフ役は3人の方が役替わりで演じられていた。
ルドルフは2幕からしか出番がない。それにも関わらず、非常に印象的だったのはあっきーさん(澄輝さやとさん)の演技によるものだろう。
母親に見捨てられた、という落胆。そこからトートに「もしかしたら皇帝になれるかもしれない」と言われてからの嬉しそうな表情。そこからの悲しい結末。
あの短い出番で、たくさんの感情を表して、こんなに心揺さぶるなんて、本当に感動した。パレードでも目が離せなかった。おそらくあっきーさんにとってこれは当たり役なんだろう。
■あとがき
私は感動すると、言葉が出ずに涙がポロポロ出そうになる。それが今回の宙組エリザベートだった。プロローグを見たとき、パレードを見たとき、「これは夢なのかな」と信じられなかった。
それくらい憧れの作品で、そして素晴らしいキャストで私は大満足。叶うならばもう一度見たい、けれど大人気公演のため、このまま心にしまっておきたい。
*1:プログラム参照