ろぐりずむ

主には宝塚の感想。他のミュージカルも観ます。

【映画】『グレイテスト・ショーマン』(2018)感想 ~ミュージカルと映画、いいとこどりの素晴らしいショー

 

先日2/16(金)に公開された、『グレイテスト・ショーマン』を観てきました。根っからのエンターテイナー、ヒュー・ジャックマンが何年も構想を温めてきた、ミュージカル映画。舞台好き、とりわけミュージカル好き必見の映画でした!

 

■映画×ミュージカルのいいとこどり

この作品は、「映画の良さ、ミュージカルの良さをどっちも堪能できる映画」である。

映画の面では、場面のスピーディーな展開が素晴らしい。冒頭、主人公夫妻が屋上でダンスするシーンがあり、そこからふっとチャリティ(主人公の妻)の中に赤ちゃんがいる、という描写は映画ならではの表現手法であると感じた。また、映像の美しさを堪能できる点も欠かせない。それは、終盤に主人公夫妻の海のそばのシーン。本当にここの景色が美しかった。

そして、ミュージカル面について。物語の展開が、「ラスト→少年時代→青年時代→ラスト(リプライズ)」だったので、「ミュージカルによくある展開だ!」とまるで舞台を観ているような感覚に陥った。このラストを2回繰り返す展開は、ラストに至るまでの展開を見ているからこそ、感慨深く感じる。まるで主人公と共に生きたみたいに。

あとは演出面でも、勉強になる面が多数あった。主人公と娘2人がチラシをトンカチで貼るシーンと、酒場での主人公とフィリップ、そしてバーテンダーのシーンである。ミュージカルは基本的にずっと音楽が流れているのだけれど、「それでリズムを取る!?」みたいな道具を音楽に組み込んでいるのが素晴らしい。今作品では、それがトンカチの音であり、グラスをぶつける音であった。

 

■あとがき~大事なものは、自分で見つけるしかない

今作品の中には、ザック・エフロン演じるフィリップが、バーナムに対して「すべてを失ったけれど、愛、誇れる仕事を見つけた」というセリフがある。全てを失っても、自分の大事にしているものを大切にすれば、未来は輝かしい。でも、大事にするものは人それぞれ違って、それは家族かもしれないし、仕事かもしれない。それを見つけるのはただ、自分自身である。自分はまだ不満を垂らすばかりで、そのステップに行けていないから、もっと自分に問いかけて「大事なもの」を見つけていきたい。