ろぐりずむ

主には宝塚の感想。他のミュージカルも観ます。

【星組】『スカーレット・ピンパーネル』(2017) 感想〜みんな!マルグリットがすごいよ!

星組公演『スカーレット・ピンパーネル』観劇してきました!新生トップコンビお披露目公演であり、2回目の再演。その感想をお届けします。

★4月15日 15時 2階10列 宝塚大劇場

■スカピンの魅力

初演スカピン(安蘭けいさん・遠野あすかさん版)を繰り返し聞いていた私にとって、この再演のニュースは嬉しかった。そして、スカピンの魅力は「音楽」「明快で感動的なストーリー」この2つにあると感じる。

まずは「音楽」。名曲の数々で、「ひとかけらの勇気」「あなたこそ我が家」「マダム・ギロチン」「鷹のように」など。その中でも有名なのは「ひとかけらの勇気」。この曲は劇中で何度もリプライズされる。パーシー、マルグリット、ルイ・シャルル。わかりやすい歌詞に、感動的なメロディーとあり、語り継がれる名曲である。また、この曲は、劇中歌でもありながら、誰にでも当てはまり、そして元気をくれる。

そして「ストーリー」。フランス革命のさなか、革命と恋愛が絡み合う物語。そして分かりやすい。宝塚は、やはりターゲットがマダム層なので、観客に余韻を残し、考えさせる作品が多い。その中でもスカピンは子どもから大人まで、どの世代にも受け入れられる作品である。感動的なのはスカピンの正体がわかる場面で、一番大好きなのは、ルイ・シャルルがマルグリットにスカピンの正体を教える場面。あの場面、何回見ても感動する!

■あーちゃんのマルグリット

今回の星組版は「あーちゃん(綺咲愛里さん)の変貌」、この一言に尽きる。本当にあーちゃんのマルグリット良かった!!

あーちゃんは役柄が「かわいい」役が多いイメージだったので、大人っぽいマルグリットをどんな風に演じるのかすごく楽しみだった。蓋を開けるとびっくり!あのかわいらしいあーちゃんはどこに行ったのか、あーちゃんは大人の女性に変貌していた。

まずはお芝居。所作がまず素晴らしい。袖にはけるとき、背筋を伸ばして、少し上から目線で袖にはけるところか、マルグリットそのもの。声もまたいい!
そして歌。リプライズの「ひとかけらの勇気」、パーシーに対する尊敬や、愛する気持ち、様々な思いが歌で表現されていて、とっても素晴らしかった。制作発表よりも何倍も良かった。

宝塚の魅力として、「タカラジェンヌの成長が見られる」ことは大きい。今回のあーちゃんは、まさにそのもので、この伸びっぷりをいろんな人に見てほしい。

■あとがき

新生トップコンビお披露目公演として、心温まる作品。毎回アドリブもあるので、そこも何回見ても楽しめる作品となっている。スカピンはやっぱり人気作品ゆえの理由がある。正直宝塚以外ではあまり広まってないので、この作品がもっと広まることを願っている。