ろぐりずむ

主には宝塚の感想。他のミュージカルも観ます。

【雪組・全ツ】『琥珀色の雨にぬれて』(2017)~だいきほコンビの大人の恋

 

雪組全国ツアー『琥珀色の雨にぬれて/"D"ramatic S!』を観劇しました。

 

San Giorgio Majore

 

★8月27日 12時 3階2列 梅田芸術劇場メインホール

 

まずは、望海風斗さん・真彩希帆さん、トップご就任おめでとうございます!就任発表から約半年…。本当に、この日を待ち続けていました。大好きなお二人だから、これからもできるだけ観劇していきたい!

 

■柴田作品の美しさ

まずはお芝居『琥珀色の雨にぬれて』。全国ツアーと言えば、柴田侑宏先生の作品。柴田先生の作品はやはりお芝居のセリフが美しい、と感じる。タイトルにもある「琥珀色の雨」。そこからどんな話なのか、と観客に想像させるのがさすがだな、と感じる。ちなみに花組公演、上田久美子先生の『金色の砂漠』も同じように、タイトルから観客に想像させる。やっぱり私は、観客に意味を投げかける作品が好きだなぁ。

 

そして内容は、「大人の恋」。結ばれる、結ばれない、というように白黒はっきりした結果ではない。終盤のシーン、湖のほとりで、クロードとシャロンが出会うシーン。お互い湖のそばにいると分かっているから、そこへ行く。心の底では惹かれているけれど、もうそばにはいられないことも分かっている。そんな細やかな心情が表現されているところがたくさんあり、とても美しい作品だった。

 

■キャストについて

今作品でトップ娘役となった、真彩希帆さん。きほちゃん、本当に素晴らしかった!周りを自分の思いのままに振り回す、魅力的な女性。品のある声、振る舞い。シャロンといると、心地いいんだろうな。一緒にいると、少し上級階級になったような、そんな気持ちがするんじゃないだろうか。でも、クロードはシャロンのそういうところではなくて、他の女性にはない、自我がはっきりしているところに惹かれたんだろうな。

 

真那春人さんもよかった。星南のぞみさん演じる妹のことを気にかけている様子が、すっごくイケメンなお兄さん。こんなお兄さん欲しい。そして、星南のぞみさんはとことん可哀想だった…。ニースまで追いかけて、オリエント急行の乗り場まで追いかけて、本当に一途。りさちゃん(星南のぞみさん)はこういう一途な役がぴったりだと思った。

 

■あとがき

今作品、主演2人の演技力の素晴らしさが際立っていた。加えて、全国ツアーは下級生までセリフがある。雪組は下級生に至るまでお芝居が上手だった。大劇場公演もすごく楽しみです。