ろぐりずむ

主には宝塚の感想。他のミュージカルも観ます。

子どもが募金活動に参加する理由ー日本の寄付の現状

    今回は「寄付」についての話をしようと思います。すでに10月に入り、毎年行われている赤い羽根共同募金の時期が始まりました。そこで私が感じた違和感について、日本の現状も踏まえながら書いていこうと思います。

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photo by Kalexanderson


どこに違和感を感じたのか。

    今回、私が違和感を感じたのは、子どもが募金を呼びかける姿である。もちろん、募金活動に参加することで、社会活動ともなり、いい経験にはなると思う。しかし、言い方が悪いけれど、子どもを利用して募金を呼びかけているのではないか、という気がしてならなかった。

    実際に、子どもが募金を呼びかけているから、寄付をしたという人はいるのではないか、と思う。私の母親は現にそうだし、周りの話でもよく聞く。ここで伝えたいのは、寄付で集まったお金がどういったところに使われているのかが分からずに、一定数は募金をしているのではないか、と疑問を持った。

日本の現状。

    このように、子どもが募金を呼びかけることで、募金額が集まるのはおそらく確かだろう。だが、なぜ子どもに募金活動に参加させるのか、それには日本の寄付の現状が深く関わっていると考える。もうご存知の方もいらっしゃるかと思うが、日本の寄付の額は諸外国について少ない金額となっている。

    まず外国の中でもアメリカは、寄付をすることで税金がいくらか免除されること、そしてキリスト教精神である「貧しい人たちにも分け与える」心があるからだと言われている*1。この中でも重要なのは、納税が寄付によっていくらか免除される点であろう。

    そして、この点では日本は2011年に「新寄付税制」が誕生し、寄付額の最大50%が免税になった。以前は、例えばNPOなどに寄付をしても、その所得に応じて税金がかかるため、いくら団体に寄付できたのか不透明な部分があった。また、所得が低い人でも、以前の制度よりも控除が少なくなったので、より寄付額が大きくなったと言えるだろう。

最後に。

    私自身が感じた違和感から、日本の寄付状況について調べてみた。今更ながら、日本には寄付があまり浸透していないこと、そして「新寄付税制」のことを初めて知った。お金の使い方はもちろん人それぞれ。だが、今回の法律の変更を持って、私自身が支援したい団体に寄付をしようという気持ちになった。