ろぐりずむ

主には宝塚の感想。他のミュージカルも観ます。

【月組】『Forever LOVE!!』(2016) 感想 〜トップ退団の愛に溢れたショー!

月組公演『Forever LOVE!!』観劇しました。その感想をお届けします。

■主題歌の中毒性について

「ラブラブラブフォーエバーラーブ♫」の部分。

ショーの最初のこの部分がずっと離れなかった。私はショーには主題歌のインパクトが非常に重要だと思っている。インパクトが強いほど、そのショーの思い出が色濃く残るからだ。そのような意味では、この公演はすごく印象的な公演だった。

ちなみに、このショーはいわゆる「チョンパ」*1で、幕開きからすごく圧倒される。

■娘役さんの鬘がやっぱり好き!

青いお衣装のところ、うみちゃん(海乃美月さん)のポニーテールが素敵だった。巻き髪のポニーテールの鬘だった!!!かわいかった!!!

そして、ちゅーさん(咲希あかねさん)。私はこの方のセクシーでカッコいい娘役像が大好きなのだけど、今回は黒髪ショートだった。上級生になるほど、髪飾りもいらなくなるくらい本人自身に魅力が出てくるのだなぁ。

■ちゃぴのダンスは圧巻!

今回のショーの中で、1番びっくりしたのがちゃぴ(愛希れいかさん)中心のダンス場面。
前回のショー『GOLDEN JAZZ』でも同様の場面はあった。けれど、今回はちゃぴのダンスと共に、コーラスが素晴らしかった。

コーラスで中心にいたのは、今公演で退団される真愛涼歌さん。その他、美園さくらさんなど、歌を得意とされる方がいたように感じた。この場面は本当に必見!

■87期生、4人が同じ舞台に!

今回退団される、萌花ゆりあさんも印象的だった。ロケットガール!!!!上級生で「かわいい」から、本当に稀有な娘役さんだ。ダンスだけでなく、歌もあって、すごく見応えあり。

あとは87期生の場面。まいまいさん(萌花ゆりあさん)、綾月せりさん、コマさん(沙央くらまさん)、そして龍さん。この方々を見ていると、上級生でこの人数が同じ舞台に立てることは奇跡なのだな、と感じる。

■あとがき

この作品が龍さんトップの最後の作品になるのか、と考えながら見ていると、すごく本人の魅力に溢れていたショーだったように感じる。

オープニングの衣装。最初制作発表を見たとき、ド派手な衣装にびっくりしたのだけど、着こなせるのが素晴らしい。そして歌詞。「愛が〜」とか「Love〜」とか愛に溢れた歌詞が多かったのだけど、なんかこの方が歌っていると納得させられる。

このように、「あれ?」と一見感じるものでも、本人の力でお客さんを納得させるのが龍さんの魅力であるように感じた。

千秋楽まで、キラキラした舞台姿を見せてくださることを楽しみにしています!

*1:日本物のショーの開演時に使われる演出。拍子木の音が「チョン」で始まる。宝塚用語集より引用

【月組】『NOBUNAGA <信長>』(2016) 感想 〜トップスターと織田信長のカリスマ性!?

月組公演、『NOBUNAGA<信長> -下天の夢-』観劇してきました!その感想をお届けします。

★6月25日 15時 2階12列 宝塚大劇場(e+貸切)

観た後の全般的な感想としては、1回では観足りない。舞台上にいる人数が非常に多いのと、日本の中でも美濃に行ったり尾張に行ったりしている。そのため、簡単な流れをどこかで予習しているとより楽しめると感じた。

■コマさんのお芝居が好き!

足利義昭の役を演じられていたコマさん(沙央くらまさん)。私はこの方のお芝居が好きだ。コマさんのお芝居は、すごくほっこりしたお芝居で、本当にその会話があったかのようなリアリティがある。

足利義昭の坊主姿も必見!!宝塚で、私は初めて坊主姿を見ることができた。

■お芝居がうまい下級生の方々

宝塚には5組あるが、その中でも私が月組の下級生に持つイメージは「堅実な実力を持っている」点。その中でも今回、蓮つかささんと佳城葵さんが非常に印象的だった。

蓮つかささんは、織田信長の弟である「織田信行」を演じている。実はこの役、出番は少ないものの重要な役だ。というのも、この信行の形見の衣がきっかけで話が展開しているからだ。

また、佳城葵さんは、一場面が非常に印象的だった。一声で印象に残るなんて、「まろ」のセリフの力と佳城さんのお芝居の力はすごい!!後から見ると関白の役だったと知ってびっくりしている。

織田信長とトップスター

トップスターの退団公演のお芝居の終わりって、大体似ている。今回のお芝居もそのパターン、ノンフィクションだった。

織田信長とトップスター、組織の頂点という共通点はある。でも、1番の共通点はカリスマ性だと考える。
お芝居の中でも描かれているが、家臣たちは少しの間信長の味方ではなくなる。けれども、そのカリスマ性に惹かれて、信長の家臣に戻るのである。

このカリスマ性という言葉は龍さんにぴったりだ。おそらくそれは天性のもので、真似できないものである。お芝居の家臣たちと信長の様子が、まま組子の皆様とトップスターの関係性を表しており、改めて龍さんの「カリスマ性」を感じる作品だった。

■あとがき

有瀬そうさんの柴田勝家がイメージそのままで、帰蝶のお衣装や鬘が蝶々をイメージしているのは素敵だったし、帰蝶の手下たちの娘役さんたちはかっこよかった。

本当に、1回では足りない作品。龍さんの稀有なカリスマ性を感じられる作品だった。

横浜美術館に行ってきた〜美術書の図書館がここにはある!

先日横浜に行きました。そこで1時間ほど時間が余る予定だったので、「横浜美術館」へ行ってきました!


残念ながら今回は企画展は行われていなかったので、「美術情報センター」という場所に行ってきました。

サイトによると、以下のような特徴があります。入場料は無料です。

  • 美術に関する図書資料、映像資料等を、収集・整理・保管し、広く市民や研究者の皆さまが無料でご利用いただける専門施設
  • 閉架書庫をあわせ10万冊を超える図書資料の閲覧および、映像資料約580タイトルの視聴が可能。
  • なお、資料の貸出は行っていない。

図書館みたいなところなのですが、居心地がいい!私は日曜日に行ったのですが、利用している方は5人程度しかいませんでした。なので、集中して本が読めます。

■気になった本

それは、関口尚さんの『BLACK & WHITE HUMOR』という本です。ポップな絵ながら、風刺的な絵。「絵が素敵」で終わるのではなく、その先の意味をもっと知りたくなるような絵でした。

違うイラスト集ならアマゾンにありました。↓

Freeze!―関口尚漫画集 (ART BOX GALLERYシリーズ)

Freeze!―関口尚漫画集 (ART BOX GALLERYシリーズ)

■あとがき

1人で横浜に行くならおすすめの場所です。みなとみらい駅の近くなので、観光も一緒にできそう。美術好きな方はぜひ!

【雪組】『ドン・ジュアン』(2016)感想〜「人」として生きるためには愛が必要だった?

雪組公演『ドン・ジュアン』観劇しました。望海さん、スペインもの、そして演出が生田先生!人気公演になりそうだけど、絶対観たいと思っていて、叶えられました。その感想です。


■演出編

舞台装置と花びらを使用した演出。いつも同じものに惹かれてしまう。

舞台装置、素晴らしかった。舞台の真ん中に円形の盆が置かれていて、それがくるくる回る。ある時は酒場、ある時は銅像の前、そして途中でドンジュアンとマリアが一緒に暮らす家が出てきたり、まさに「演出」だった。

そして花を使った演出。
バラはよく舞台演出で使われるが、この作品では群衆→マリア:花を渡し、マリア:花束にして、マリア→群衆:配っていく、一連の流れが印象的だった。

ドンジュアンとマリアの愛の象徴であるバラの花と、それを見守る群衆の心情がおそらく表現されていたのではないかと考える。

■キャストについて

望海さんは歌唱力、芝居力が本当に素晴らしくて、ずば抜けてる。芝居心のある歌で、一瞬で横浜がスペインになったような気がする。

物語はざっくり言うと、ドンジュアンが「罪人」からマリアの出会いによって「人」へと変わる、というものだ。その「人」に変わったドンジュアンが幸せそうだった。幸せそうなドンジュアンは短かったから、つかの間の幸せっておそらくこれを言うのだと感じた。

また、私はドンジュアンの
「罪人として死ぬのではなく、人として死にたい」
というセリフが印象的だった。聖母マリアのようにドンジュアンの人生を変えたのは作品中のマリアで、そんなに変わるなんてやっぱり愛はすごいね!!!

そして、このドンジュアン、作品中で幼少期の回想が少しある。それを鑑みると、幼少期に母と異常な関係→愛に飢える→プレイボーイになるという流れだ。だからドンジュアンにとってマリアは、本当に「母」の面影を残した「恋人」だったのだろう。

あとは有沙瞳さんもすごく歌がお上手だったし、お芝居好きだったな。一途な「愛」の思いだから故の行動だったのだろう。

■あとがき

香綾しずるさん素晴らしい役者だった…煌羽レオさんの美女ガチの美女だった…白峯ゆりちゃんめちゃめちゃかわいかった…目が足りない。

歌に、ダンスに、芝居に盛り沢山の公演。1回しか観ることができなかったけど、それでも観劇できてよかった。

神奈川芸術劇場、1Fバルコニー席ってどんな見え方?

先日、横浜へ雪組公演『ドン・ジュアン』を観劇してきました。今回は追加販売されたバルコニー席について記録します。

★6月19日 15時 1階 R2列 神奈川芸術劇場

今回の神奈川芸術劇場(通称:KAAT)にはバルコニー席というものがあります。通常の座席販売の後に、「見切れる可能性がある」バルコニー席を販売しており、私はその席に座りました。

実際見切れるという感想は聞いていたものの、私は公演の行きたさに思わず買ってしまいました。そして実際、私は1Fバルコニー席は許容範囲だと感じました。

理由は2つあります。
①「見切れる可能性がある」ことの事前通知。
②1階バルコニー席について、下手半分は通常の1階席と変わらない見易さ。

①はそのままなので置いておいて、②について。実際、私が座ったバルコニー席の正面は下手端でした。

そのため、

  • オペラグラスで見えるのは下手端〜中央。
  • 肉眼では全体は中央〜上手端は柵の隙間からしか見えない。(ただし舞台の半分から上は見える)

1Fなので、オペラグラスを使う頻度が少なかったことも幸いでした。やはりオペラグラスで中央を見るとかなり体を捻らないといけないので、2・3Fはかなり見えにくいと予想できます。

通常の1F席に比べると見えない範囲もありますが、私は許容範囲かなと感じました。

まぁでも、通常席の方がいいよね!!!

2ヶ月でタイピングのレベルを上げた〜「e-Typing」様々!

社会人になり早数ヶ月…。観劇数はめっきり減ってしまいましたが、新たに色々と勉強しております。今回は「タイピング」です。

ちなみにタイピングを勉強した理由は、社会人に必要なスキルがパソコンスキル・英語・金融ということで、手っ取り早いパソコンスキルから入りました。

今回使用した教材はこちら!

この教材、以下の点でおすすめです。

  • 無料
  • カルテがあり、成長具合を確認できる
  • 教材が単語から長文まで幅広い

これで無料…!(その分広告あるけれども)

そして私はこの教材を2ヶ月間練習して、Sクラスまで行くことができました。

このタイピングで心掛けたのは、平日5日間は必ず取り組むこと
そのため、会社から帰ってきてから大体のスケジュールを組み、「やらないといけない状況」を作り込んだ。このことは現在行っている英語の勉強にも役立っている。

5月後半には、レベルThunder・正答率99%まで叩き出したので、一旦終わることにした。

■あとがき

社会人になって、改めて学ぶ必要があると考え、始めた第1回の勉強。これからも継続してやっていきたい。そのためのコツは「楽しむ」こと、つまりゲーム感覚で進めていきたい。

『グランドホテル』(2016) 感想 〜装置に演出、全てがこだわり尽くされた舞台

『グランドホテル』、観劇しました。この作品と出会えて、改めて「舞台での出会い」に感謝しております。なお、観劇したのはGREENバージョンです。

http://www.flickr.com/photos/79743208@N05/9633669714
photo by BluePrince Architectural


★5月8日 12時(千秋楽) 1階19列 梅田芸術劇場メインホール

■凝った舞台装置

まず、豪華である点。特に梅田芸術劇場は頭上にシャンデリアがあるので、雰囲気がぴったり合致し、その雰囲気をふんだんに醸し出していた。

そして、ホテルの様々な場所を表現している点。フロント、お手洗い、客室までを目を惹く速さで表現してしまうところが本当に素晴らしい。

この変換を演者の方で行っている、という点は強調したい。特に気になったのはシングルキャストの方々だった。歌いながら、踊りながら、転換をこなしていた方々、本当に素晴らしかった。

■花を使った演出

私は「花」を使った演出に弱い。花言葉があるし、華やかになるからだ。今回は、花を使った演出が2つあった。男爵がバラを持ったシーン、出演者がバラの花びらを舞い上げるシーン。

男爵のシーンは、有無を言わせないかっこ良さ。結局現実にはならなかったシーンではあるが、そのかっこ良さにときめいた。

そして、花びらを舞い上げるシーン。出演者が赤い花びらを舞い上げる中、グルシンスカヤだけが白い花びらを舞い上げる。白だから、グルシンスカヤは男爵がこの世にはいないことを知っていたのだろうか、そんなことを考えてしまう奥深い演出だった。

■巡る人生、グランドホテル

新しく生まれる命、そして消えた命。何が起こっても、命は巡っていく。そんな群像劇の中でオットーを主人公にしたのは、「人生の生きる意味を見つけることが大事」だからだろうか。

■お目当ての…

今回は、昆夏美さんと真瀬はるかさんが見たくてチケットを購入した。これからも舞台で見続けたいお二人。

昆ちゃんのフレムシェンは、はっちゃけ具合が素晴らしい。作品の中では、見ていると苦しいシーン(プライジングとのシーン)もあるのだが、やはりその夢見る少女としてのキラキラした笑顔が印象的だった。特にハリウッドを夢見て歌い踊る場面である。

そして真瀬はるかさん!私は宝塚時代の映像を見て興味を持ったのだが、何よりその歌唱力。冒頭に椅子の上でのソロがあるのだが、声量が半端なく大きいし、綺麗だし、そして華がある。

■カーテンコール

今回は千秋楽だったので、最後にキャストの皆様からご挨拶があった。涙する方もいれば、笑いを取る方もいた。その中で印象に残った言葉を残しておこう。

まずは光枝さんの「自由と抑圧」についてのお話。GREENバージョンは冒頭と最後にヒトラーの演説が流れるため、よりその言葉が身に沁みる。自由があるからこそ、抑圧される人もいる、それはどの時代でも通じる重いテーマだったと感じる。

そして、真瀬はるかさんの「劇場は人と共にある」という言葉。私はこの類の言葉が大好きだ。舞台はお客さんがいて成り立つとおっしゃってくれると、作品に関われたようで嬉しくなる。

■あとがき

演出、装置、芝居、歌、全てがこだわり尽くされた舞台だった。再演を望みます。