ろぐりずむ

主には宝塚の感想。他のミュージカルも観ます。

2023年エンタメまとめ

 

あけましておめでとうございます!大晦日に観劇納しましたので、まとめていきます🙇

 

舞台(35)

 

コンサート

 

映画

 

展覧会

 

コロナが昨年からすこし状況が良くなったと思いきや、様々な事情で中止も多かったと思います。特に、星組の『1789』、月組の『DEATH TAKES A HOLIDAY』はとっても楽しみにしていたので見られなくて残念です。でも1789辺りからなんとなく、均衡が崩れていった気がする…。

今年のベストは再演ものですが、『ジキルとハイド』の石丸幹二さんのラスト実験を見届けられたことです🧪また戻ってきてほしいよ〜!!!

また、今年は前から願っていたことが少しずつ叶った年でもありました。雪組の朝美さんの主演作品を見られたこと(直前にゲットした)、ウィキッドを見られたこと、岡村さんの出身・富山で岡村さん出演の作品を見られたこと、韓国で本場のsmokeを見られたこと。舞台はもう何年も前からスケジュールが抑えられており、自分都合では叶わないことも多々あるので、こればっかりは運としか言いようがないのですが。

来年は、『violet』『MR!』あたりが楽しみ!violetはコロナで見られなかったし、MRは都合が合わず、かつツアー公演あると知っていたので昨年は観劇を避けました。violetはチケット確保済み🤝

思うこととして、お金も体力も有限なので、線引をしないといけないなぁと思っていて。ほんとーに今更なのですが、関西〜東京の往復だとチケット代より交通費が高いし、東京のホテルも高騰具合が半端ないので。

希望としては関西で基本見て、遠征は日帰りせず、2,3作品見るのがベストなのかな〜と思っています。できるかわからないけど。

 

それでは今年も楽しい観劇生活を送りましょう!

2022年冬、家買いました。

 いつもミュージカルの話しかしていない本ブログですが、人生の節目なので「マイホーム購入」について記録を残していきたいと思います!私が色々な方の購入記を読んで参考になったように、だれかの参考になれば良いな、と思います。

 まず、気になるのはどんな物件を買ったのか?ということですが、大阪市内・駅徒歩4分・平成築の物件です。ベランダからタワマンと月が見えます。ちなみに私は独身で、年収もそこまで高くなく、転職してから3年経った社会人です。

 

 

 

購入するきっかけ

 そもそもなぜ家買うのか?という話なのですが、私は前の家ではじめて一人暮らしを始めました。その家は立地は気に入っていたのですが、1階の北向きで、本当に暗い・風が通らないため湿度が高い、という特徴があったため、うすうす「引っ越したいな〜」とは思っていました。

 でも、同じ立地条件だと家賃が収入に対して厳しかった。あとは、もともと「マイホーム」に対して憧れがあったこと(賃貸では原状回復義務があり、好きにDIYなどしてみたかった)、あとは転職後3年が経っており、うすうすまた転職したいなと思っていたことから、住宅ローンを組むには絶好のチャンスでした。しかし、通院していたことがローンの壁となることはこのとき知らず……。

 

リノベーションへの憧れ

 もともとマイホームに対して憧れがあった私ですが、それを一層強くさせたのが「リノベーション」でした。ざっくり言うと、いったんスケルトン状態にして、自分自身の好きな内装にしていく、というもの。

 

【ルームツアー】1LDK40㎡ / 29歳東大卒の建築家。セルフデザインリノベーションで蘇らせた都心のコワーキング風ワンルーム - YouTube

 

 この動画の辻さんのお家見て、めちゃくちゃびっくりしたんですよ!想像を超える「リノベーション」がここにあった。この動画を見て、自分もやってみたい、と思い、まずはリノベーション前提で探し始めました。

 それから内見は15件くらい行ったかな……。でもけっきょくリノベーションはしませんでした。もし、スケルトンリノベーションができる金額を手持ちで持っていたら、考えたかもしれない。でも、手持ちは手付金(物件価格の5〜10%を現金で支払う)くらいしかない。あと、私がやりたかったリノベーションっていわゆる「万人受け」とは真逆で、「自分の好きを実現する」ものだったから、もし売却するってなったときに、売却の間口が狭くなると考えました。だから、リノベーションはやめ、そうして振り出しに戻ります。

 

 でも、今思うとこの時期、明確なエリアが決まってなかったから、決めきれなかった。結婚の予定もないのに、子どもの学区を見たり、両親の近くの方がいいかなと思って実家の近くにしてみたり。せっかく住むんだし、西宮北口とかいいな、とか思ったり。確かに「住みたい街」はたくさんあるけれど、「住む街」は違うから、エリア決めって大事だよね!(当たり前)

 

資産性を重視した物件

 リノベーションの夢は捨てたけれど、マイホームの夢は諦められず、日々ポータルサイトで新着物件をチェックしていました。そんな中、instagramで有名なアカウントに出会います。jeremyさん香織さんです。そもそもinstagramも、数年前に一応アカウント作ったのみで放置していたのですが、この機会のおかげでinstagram再開しました。このときから、資産性を意識するようになりました。(遅)ファイナンシャルプランナーの方にマイホーム相談をしたときに、「ライフステージが変わってからでいいのでは?」と言われたことが残っており、ここからは「「売れる物件」」を意識して探すようになりました。

 

 このときの条件は以下です。検索では広めに探しています。

大阪駅から電車で20分以内

・駅から10分以内

大阪市北区、西区、中央区福島区

・新耐震基準物件(できれば平成築)

・希望価格帯

 

 そんな中、スーモの新着物件で購入物件に出会いました。……ここまでで一段落。ひしひし感じるのは、物件の出会いは縁だと言いますが、特に中古物件はスピード勝負なので、判断材料を揃えてチャンスが来たらすぐ行動、というのがとても大事だと思いました。本を読んで勉強したり、気になった街に足を運んでみたり、内見したり。

 

ローンが通らない

 次に内見のため、仲介業者に連絡を入れて内見の予約をします。そこで連絡したところ、ほかにも希望者の方がいるとのこと。しかもセカンドハウスで。ここで現金一括の方だったら、買えないかもしれない(私が住宅ローンを組むため)……と不安になりましたが、いろいろとあり一番手になり、ローンの申込みをする流れになりました。

 ……ここで冒頭の「通院歴」が!私はかれこれ3年位、月1回のペースで通院しているのですが、通院について(いつから通院しているか、薬の名称、毎日何錠飲むか、など)を団信申込みのときに書かないといけません。+狭小住宅(30平米台)+年収の低さ(頭金が入れられず諸費用含めフルローン)という三重苦。ローンの仮審査に落ちたり、通っても7割くらいだったりしました。最終的には、仲介の営業さんにゴリ押ししてもらい、満額通してもらいました。なので、運ゲーなのですが、営業担当って大事だな、と思います。運良く私は担当の方のおかげでローンを通してもらえたので感謝しかないです。

 余談ですが、ローンの申込みに当たって、住民票の写しと源泉徴収票(2年分)が必要となるので、手軽にコンビニで取得できるマイナンバーカードが役に立ちました。

 

内見のポイント

 賃貸、購入に関わらず内見はだれでも通る道だけど、やっぱり「マンションの貼り紙」「ごみ置き場」はマストで見ておいたほうがいいと思った。事前にトラブルが可視化できるので。

 あとは、購入に際しては管理費や修繕積立金がどれくらいあるかも確認が必要ですが……。

 

購入してからの暮らし

 というわけで、引き渡しも終わり、住み始めて1ヶ月が経ちました。住み始めた当時は、窓が多い+カーテンが間に合わなかったことから、寒すぎてどうしよう、となりましたが、だんだん春めいてきたことからそれもなくなりました。

 なんといっても、昼間に電気をつけなくても明るいことがとても嬉しいです。セロトニンは日光が必要だと言うじゃないですか?それをひしひしと感じています。あと、単純に天気がいい日が嬉しい。もともとインドア人間なのですが、家という空間をよりよくしていきたいです。

 あとは、住宅購入による知識が増えたことも大きな学びになりました。スムログやスムラボなどを読んでいて、マンションが好きな人はこんな考えをしているんだ〜、とか。再開発情報(うめきた2期期待!!!)とか見たり。気になるトピックが増えたのはいいことです。

 

 駄文ですが、読んでくださりありがとうございました。もし家購入を迷っていらっしゃる方の、なにかの助けになれば幸いです。

 

2022年エンタメまとめ

年1更新となっている&年明けて何日経ってるねん、という感じですが、昨年のまとめをしていきたいと思います✍️

 

【舞台】(19作品)

 

映画(9作品)
  • 『gifted』
  • 『Don't Look Up』
  • ★『jojo rabbit』
  • 『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』
  • ★『west side story
  • 『american utopia』
  • ★『minding the gap(行き止まりの世界に生まれて)』
  • 『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』
  • シラノ・ド・ベルジュラック』(national theater live)

 

その他

 

感想

 『INTO THE WOODS -イントゥ・ザ・ウッズ-』は別の意味で衝撃的でした。この作品からか、新しい作品を見るときはスタッフの方や他の出演者を見るようになりました😈

 ……とここまでにしておき、今年良かったな〜と思った作品は再演ものが多かった。改めて見ることで、「ここはこういう解釈だったんだ!」と気づくことが多かった一年でした。メリポピ、サイゴンオペラ座の怪人など。

 あとは、再演ですね。音楽が大好きでよく聞いていたn2n!劇場先行でどちらのチームも拝見できたこと、本当に最高だった。こちらも音楽が大好きなバンジー!バンジーは、再演したら絶対に韓国で見ようと思っていましたが、コロナで無理になった中、配信(日本語字幕付き!)で見られて、実際に現地で見る前に字幕付きで見られて本当にありがたかった……。

 

2023年に向けての抱負

 楽しみなのは、『Matilda』『Wicked』『Anastasia』ですね。特にウィキッド〜!みんなが待ち望んでいたウィキッド!私はおそらく一番聞いたCDがウィキッドなんですよね。だから、きっとあの前奏で胸が高鳴ること間違いなし!

 最近は新しいジャンルにも挑戦しようと思っており、文楽とか、美術展などに足を踏み入れています。映画も見たいのだけど、あとで配信で見よう、と思うと後回しにしてしまうんだよな〜。

 今年の目標として、「自分自身の現在地を知る」というのがあるので、作品を吟味しつつ、今年も楽しみたいと思います〜✌

 

 

 

2021年舞台・映画まとめ✍️

こんにちは。Wordpressから再びはてなに戻ってきました👏早速ですがタイトル通り、今年の舞台・映画まとめをしていきたいと思います〜!今年観た作品は54作品でした。

 

【舞台🎬】

★は印象的だった作品


★『パレード』
マンマ・ミーア!』(劇団四季
『fff / シルクロード』(宝塚歌劇団
『アリージャンス』
★『夢千鳥』(宝塚歌劇団・配信)
★『オペラ座の怪人』(劇団四季
ロミオとジュリエット』(宝塚歌劇団
★『スリル・ミー』(配信)
★『Hope Japan 2021』(東京バレエ団
『The Last 5 years』
★『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』
『SPERO(望海風斗さんコンサート)』
『桜嵐記/Dream Chaser』(宝塚歌劇団
アナと雪の女王』(劇団四季
CITY HUNTER/Fire Fever!』(宝塚歌劇団
★『丘の上、ねむのき産婦人科』(劇団DULL-COLERED POP)
検察側の証人
ドン・ジュアン
★『SMOKE』
『ザ・ドクター』
『アルトゥロ・ウイの興隆』

 

【映画🎥】

★『ソウルフル・ワールド』
『37seconds』(旧作)
★『バッド・ジーニアス』(旧作)
★『戦火の馬』(ntlive)
★『サウンド・オブ・メタル』
『あの頃をもう一度』
『あの夏のルカ』
『プロミシング・ヤング・ウーマン』
『Everybody's talking about Jamie』
『フリー・ガイ』(旧作)
『tick,tick…boom!』
『ドリーム』(旧作)

 

【今年の総括🙋】

もはや『パレード』『スリル・ミー』『SMOKE』は好き過ぎるあまりに殿堂入りしているので、それ以外でいうと…
★★★(もう星付けられない)『ジーザス・クライスト=スーパースター in コンサート』
本当に奇跡のような公演でした。韓国のJCSでMichael Lee ジーザスが実在すると聞いてずっと見てみたいと思っていたので念願叶った公演。特にTelly Leungペテロも良かった〜。わたしはこの夏はオリンピックよりもJCSコンに夢中でした。

 

新しく出会えてよかったのは、
東京バレエ団
★劇団DULL-COLERED POP です。

東京バレエ団上野水香さんの『ボレロ』は本当に凄まじくて脳裏に焼き付けたいほど。あの公演を上回る舞台に出会えるのだろうか…?
劇団DULL-COLERED POPも新しい出会いだったな。オンラインでの取り組みもたくさんされているので、これからも追いかけていきたい。

また、ずっとご贔屓にしている望海風斗さんが宝塚から退団されたことで、下半期は宝塚にあまり行かなかったな〜。すこし距離をおいたライトファンになりつつあります…(年明け行くけれど)

 

【来年観たいもの🎤】

冬の作品はチケットを確保しているものもあるけれど、『Next to Normal』『メリー・ポピンズ』『Rent来日公演』(来れるのかな…)が楽しみ。あと冬に大好きな『ノートルダムの鐘』が京都に来る〜〜!こうして毎年舞台や映画を楽しめるのもありがたいことです。

2022年も素晴らしい作品に出逢えますように。

【雪組・全ツ】『誠の群像 / SUPER VOYEGER!』感想(2018) 〜全国ツアーは舞台との距離が近い!

雪組全国ツアー『誠の群像 / SUPER VOYEGER!』観劇しました。望海さんトップの作品は全部絶対に見たい!!!という思いで何とかチケットを取れたので、本当に観ることができて良かった…!


(仙台の観光地、松島に行きました)

★4月8日 11列 1階34列 仙台銀行ホールイズミティ21


今回はショー『SUPER VOYEGER!』の感想です。

◼︎海の通り道

大劇場版では笙乃茅桜(しょうの・ちお)さんが出ていなくて、「何で出てないんだー!ダンス場面なのに!」と疑問が残っていたのだけれど、全国ツアー版で出演されていた!笙乃さんのダンスはキレキレで、本当に見応えがあるのでぜひ見て欲しい。ピンクのお衣装です。

◼︎思い出す『La Esmeralda』

私の三本の指に入る、大好きなショー『La Esmeralda』。そのお衣装を「早霧せいな・咲妃みゆ・望海風斗」→「望海風斗・真彩希帆・彩風咲奈」(敬称略)でお召しになっていた。あの頃から時間が経ったことを感じて、何だかセンチメンタルな気分になった。

『La Esmeralda』も全国ツアーがあって、そのときのお芝居が『哀しみのコルドバ』だった。そのコルドバのお衣装も、今回彩風さんがお召しになっていて、完全なる前の雪組ロス。懐かしいなぁ。同じ公演は二度とないことを改めて感じる。

◼︎真彩希帆さんの場面

今回増えた真彩さんの、男役さんを侍らす場面!こういう娘役さんが男役さんを侍らす場面が大好きなので、見ていてとても楽しかった。真彩さんは本当に素晴らしい歌唱力で、力強くも儚くも、本当に表現豊かに歌を聴かせてくれるので、クリスティーヌ楽しみ!

次の時はぜひロングドレスで見たいな。『VIVA!!FESTA!!』の実咲凜音さんみたいな場面にしてほしい。

□あとがき

今回の仙台アドリブ、「オリンピック!二連覇!羽生結弦!」だった。望海さんは羽生結弦選手のファンらしいので、いい回だった!

やっぱり全国ツアーは客席が参加している感じがある。そこが全国ツアーの良さであるから、もし行けたらこれからも追いかけていきたい。

【月組】『BADDY』(2018) 感想 〜これは「革命」を起こす作品だ!

 

続いてショー『BADDY -悪党(ヤツ)は月からやって来る-』の感想です。

 

No smoking decal

 

■「革命」

この作品は、宝塚に「革命」を起こした、と言っても過言ではない。それくらい、私のショーに対する疑問を鮮やかに解決してくれた作品だった。ショー作品を見ると、必ず1場面は、「この場面、どういう意味?」と思ってしまう場面がある。また、急に全く違う場面になることもある。今までは、それが宝塚のショーだと自分に言い聞かせてきた。けれど、この作品は全てストーリー仕立てになっているので、上記のような疑問を持つこともなく、ストレスフリーな状態で楽しく観ることができた。

また、そういった変化を起こしながらも、流れは今までとほとんど変わらない。表では新しい表現手法で描きながらも、裏では今までの歴史を大事にしている点も、興味深く感じることができた。

 

■トップコンビの安定感

珠城りょうさん演じるバッディが、私が知る珠城さんの中で一番かっこよかった!「誠実」なイメージのある珠城さんが「悪党」バッディで最強にかっこいい、という事実。オーシャンズとか見てみたいな。

そして愛希れいかさん、愛称ちゃぴはあの大きな大劇場をご自分のものにされていた。歌もダンスもお芝居も全てにおいて素晴らしい。次回作で退団、ショー作品としては今回が最後になる。最後にちゃぴの歌、踊り、堪能できてよかった。

この作品は、今後のショー作品に影響を与える作品だと思う。その作品を、安定感あるお二人がしっかり支えられていたことは今作品の成功要因の大きな理由だと感じる。

 

■裏ストーリーにも注目!

この作品では、「バッディ×グッディ」という二人のストーリーが軸となって構成されているが、裏にもストーリーがあるのが面白いところである。その裏ストーリーの主要人物が、宇月颯さんと早乙女わかばさん。言葉がないからこそ、観客に想像を余地を与える。ああ、こういう演出大好き!最後のとしさん(宇月颯さん)の背中で別れを告げる場面、本当にかっこよかった。

 

■あとがき

この作品は登場人物が全て通し役であることから、たくさんのキャラクターが存在するので、本当に目が足りない。としさんわかばさんの例は一例で、銀行員の宇宙人や王子にもストーリーはあるのだろうし、それを考えると、「ご贔屓の役の背景を考える」ことが大好きな宝塚ファンには最高な作品だと感じる。

【月組】『カンパニー』(2018) 感想 〜現実と錯覚してしまう、夢の世界

 

月組公演『カンパニー/BADDY』を観劇しました!今回はお芝居『カンパニー』の感想です。

 

getting tied

 

★3月3日 15時 2階10列 宝塚大劇場

 

■宝塚で現代劇をするということ

今回のお芝居は、現代の日本が舞台ということもあり、冒頭の電車のシーンなどはとてもリアリティが感じられた。大劇場では、今の日本を舞台にしたお芝居は少ないから、珍しいと思う。その現実の中に、夢の世界のタカラジェンヌの皆さんがいるので、何だか不思議な感じだった。

宝塚ファンは、そうでない人から「現実との区別が付いていないのでは?男役さんに現実の男性像を重ねてしまうのでは?」というような疑問を持たれてしまう。この作品を見ると、改めてその疑問は「はい」と答えてしまうのも無理はないと感じた。

それくらい、トップスターの珠城りょうさんがイケメンで、現実世界に存在してほしいと思ってしまったのであった。電車でスリを撃退する男らしさ、今は亡き奥様を大事にしている一途さ、仕事に対してのひたむきさ、なんて完璧な男性!しかもほとんどスーツ姿とあってかっこよさが倍増していた。

 

■社長令嬢、早乙女わかばさん

そして、お芝居では、今回退団される早乙女わかばさんがとても印象的だった。早乙女さんは、容姿端麗な方が多数在籍している宝塚の中で、一番「社長令嬢」が似合う方だと思う。品のある感じ、言いたいことをずばっと言うお嬢さんらしさ、誰にも媚びない芯の強さ。今回で退団は惜しいけれど、最後にぴったりな役が見られてよかった。

 

■あとがき

今作品はバレエのカンパニー、会社のカンパニーを取り上げた作品で、舞台を作り上げる作品が好きな私は興味深く観劇することができた。現代劇ということもあって、「タカラジェンヌにそれ言わせる!?」みたいなセリフもあり、その不一致のもどかしさから、改めて宝塚というのは夢の世界なのだな、と感じる作品であった。