【落語】『立川談春独演会 居残り佐平次』(2017) 〜初落語の感想
この度、初めて落語を聞きに行ってきました。そもそもは宝塚の雪組公演『幕末太陽傳』の原作が落語だったからです!そう、今回の演目は立川談春さんによる「居残り佐平次」。その感想をお届けします。
★5月5日 15時 2階2列 ロームシアター京都サウスホール
■初落語の感想
お話については、事前に調べていたので、なんとか理解することができた。でも、初心者の私にとっては、登場人物が替わる替わる出てくる点に少しついていけない時も。「あれ、今誰が話しているんだ?」という風に。そんなときはお得意の脳内補完で乗り切った。
やっぱり落語ならではだな、と思ったのが、話はもちろんなのだが、道具の表現の仕方である。扇子でお箸やキセルを表現したり、ハンカチでお札や書類を表現したり。特にキセルについては、「音」も一緒に表現することで、非常にわかりやすい演出だった。演出を、全て一人で行うことの凄さを感じた。
■サゲについて
今回の「居残り佐平次」には何種類かのサゲ(=オチ)がある。私が事前に調べていたのは「おこわとごま塩」のサゲだったのだけど、今回は「裏を返す」のサゲだった。ちなみに、本編が終わったあと、「おこわとごま塩」のサゲもしてくださった。
談春さんは、「裏を返す」のサゲをするに当たって、事前に「初会・裏を返す・馴染み」の話*1をしてくださったので、分かりやすかった。談春さんは、どちらのサゲも分かりにくい、とおっしゃっていた。私は初落語だったので、分かりやすいサゲがわからないけれど、サゲが何種類かあることを知ったのは大きな収穫となった。
■あとがき
今回、「居残り佐平次」をやるに当たって、談春さんは「廓の文化を知らない若い人が多い」とおっしゃっていた。そのようなことを伝えるのが改めて文化の役割だと感じたし、私はそれを「知る」ことで何か役に立てたらいいなと感じる。
余談になるが、ロームシアターの中は東京宝塚劇場のように、2階は傾斜がかなりきつい。また、ロームシアターは平安神宮の近くにあって、観光もできるのでいい場所だなと感じる。
*1:花魁と会う回数について、1回目:初会、2回目:裏を返す、3回目:馴染み、と言う。