ろぐりずむ

主には宝塚の感想。他のミュージカルも観ます。

【東宝】『レ・ミゼラブル』(2017)感想 〜清水コゼット・海宝マリウス・昆エポニーヌの共演!

2017年『レ・ミゼラブル』大阪公演初日、観劇しました。実に4年ぶりのレミゼ。映画版レミゼからミュージカルにはまったので、何だか感慨深いです。

★9月2日 17時 3階6列 フェスティバルホール

■当日のキャスト

清水コゼット・海宝マリウス・昆エポニーヌが見たかった+土日しか行けない、という訳でこの組み合わせ。

フェスティバルホールの音響

生オケにフェスティバルホール、音響最高。やっぱりお値段が安い席になると、音響も微妙になることが多い。けれど、フェスティバルホールは違う!3階でも本当に音が素晴らしくて、迫力満点だった。

■清水彩花さんコゼット

前述の通り、私は清水コゼット・海宝マリウス・昆エポニーヌで見たかった。というのも、2015年版の製作発表の動画を見て、「なんだこの実力派3人は!?」となったから。ちなみに、初見だったのは清水彩花さん。

清水彩花さんのコゼット、素晴らしかった〜!コゼットって品・女性らしさが求められる役で、やりすぎるとぶりっ子になってしまう。けれど、清水さんはそれを自然に演じられていた。加えて、コゼットという役が本当に好きなんだなぁ、と感じるくらい愛を感じた。

岸祐二さんジャベール

そして、ジャベールについて、今回自分の中でもやもやしていたことが解決したことは、大きな収穫である。警部として、全うに、正義感を持って生きてきた人生。でも、最後には自殺してしまう。なぜそこまでする必要があるのか、ずっと不思議だった。

しかし、岸さんのジャベールを見て、腑に落ちた。「自殺」の場面、すごい剣幕だった。もう自分を自分でコントロールできない、自分を許せない、様々な感情が渦巻くシーン。おそらくもう正常な判断はできなかったのだろうし、誰にも止められなかったのかな、と感じた。

■テナルディエ夫妻

そんな中、コミカルなシーンを作り上げていたテナルディエ夫妻。レミゼってシリアスなシーンが大半で、コミカルなシーンがほとんどない。今回の駒田一さん・谷口ゆうなさんはベテランテナルディエ夫妻で、ちょっとした小芝居や、夫婦の掛け合いがとても面白かった。

ところで、レミゼの日本語版タイトルは「ああ無情」である。でも、このテナルディエ夫妻は、落ちぶれても、下水道の中で盗みをしていても、這い上がっていく。一見未来への希望はマリウス・コゼットのみに託されているように見えるけれど、テナルディエ夫妻の這い上がっていく様子も、一種の希望なんだと感じた。

■あとがき

今回、改めて見て、早すぎる展開に「これはコンサートか?」となった。少し残念。ファンテーヌも可哀想なのはわかっているけど、感情移入しにくかったかな。

また、私って「声量おばけ」(=声量がものすごく大きい人)のことがすごく好きなんだなぁ、と感じた。昆夏美さん、岸祐二さん。これからもご活躍が楽しみ。