【雪組】『哀しみのコルドバ』(2015) 感想〜懐の深さに感動
雪組全国ツアー『哀しみのコルドバ』『La Esmeralda』観劇してきました。こちらの記事は『哀しみのコルドバ』の感想になります。ネタバレ注意です!
結構登場人物が多いし、様々な恋愛模様があるので、見ておいてよかった。
印象に残る脇役
今回、すごく印象に残ったのはアントン・ナバロ役を演じた蓮城まことさん。やっぱり89期に反応してしまうね。
今回の作品では、登場人物が「運命に抗う」場面が多くある。駆け落ちとか。他の人たちが運命に抗う中、アントンは「運命を受け入れる」のだ。懐の深さがにじみ出る役で、このような師匠や父親がいたらいいな、と思う。
そして、お話が進むにつれ、アントンはエリオの師匠として、エリオの引退試合へと送り出す。そして、アンフェリータの父として、エリオの頼みを引き受けることになる。
そして、エリオが引退すると知った弟子たちにも「エリオを道標にしてはいけない」と話す。このアントンの懐の深さがあるからこそ、哀しいお話の中に少しだけ明るい未来が見えた。
美しい言葉、そして音楽
セリフの中に、「僕はね、この国の澄んだ青空が好きだ。白壁の町並みも。遥かな山脈も。」というものがある。
このセリフ、望海さんのブリドリの中のコーナーであったのだ!と、感激してしまった。
先ほどのアントンのセリフ然り、言葉が古臭くない。現代の言葉にも通ずる、美しい言葉だな、と思った。ルサンク的なものがあれば…脚本が読みたい!
続いて音楽について。
舞台がスペインだから、ギターで奏でるメロディーがすごく多い。まさに「哀しみ」の音楽で、哀愁漂うもの。私は星逢のような音楽も大好きだから、今回のギターのメロディーも心揺さぶられた。
あとがき
『哀しみのコルドバ』は、ちぎさんがやりたい作品だそう。やりたいと思う作品をできることって、本当に奇跡だ。
現在の雪組トップコンビは、悲劇がよく似合う。救いのない物語というか…なので、新境地として喜劇なんかも見てみたい!
全国ツアー、まだ始まったばかり。これから続々とアドリブも増えるのかな?ともあれ、2日目の熱演を観劇できたこと、すごく幸せに思います。
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